ベルギーの繊維業界は多重圧力に直面している

　ベルギー紡績・家具業組合のFedustria氏は、同産業の競争力を高めるには、物価に応じて自動的に調整される賃金制度を見直す必要があると考えている。Fedustria公会のFa Quix会長は、ベルギーの紡績業の生存は多くの深刻な挑戦に直面していると指摘した。

2010年第1四半期の生産量はわずかに5%成長したが、これは2009年第1四半期と比較して、当時の生産量は谷底に落ち込んでいた。2009年の年間生産量は20%近く激減し、2008年には約8%減少した。

Fa Quix議長は、第1四半期のわずかな成長が第2四半期まで続くとは考えていない。消費者や生産者の信頼がギリシャ危機に打撃を受けているからだ。第1四半期の失業者数は増加せず、2008年と2009年と同じ水準を維持していたが、過去2年間で紡績産業は合わせて5000人が失業した。主に業者が組織や人事を整備したためだ。

Fa Quix議長は、ヨーロッパの経済はわずかな回復を遂げており、ヨーロッパはベルギーの紡績製品の主要市場であり、製品の85%近くがヨーロッパに輸出されているため、将来については適度に楽観している。次にユーロ相場が下落したため、製品の外販競争力が高まった。しかし、物価指数の上昇に伴って賃金が上昇する自動メカニズムは、見直す必要がある。

現在、ベルギーの賃金はドイツ、オランダ、フランスより3.5%高く、この3つの隣国はベルギーの主要輸出国であり、主要な競争相手でもある。Fedustriaは、ベルギーの競争力を高めるために、雇用主協会と労働組合の双方が協議し、給与を自動的に調整する仕組みを修正するよう呼びかけている。Fa Quixはベルギーの紡績産業が直面している最大の脅威として、まず原料価格と賃金の上昇、次に消費者の自信不足、消費の削減、ヨーロッパ経済の回復に影響を与えると指摘した。最後に、世界経済の好転が試練に耐えられないことを懸念し、再び新たな経済危機を経験するだろう。