欧州で最も厳しい玩具法令施行深セン玩具企業のコスト増か3割増
6月末、東莞の玩具企業「素芸」と紡績企業「定佳」が突然倒産し、製造業の寒波が再び広がった。それと同時に、EU国内玩具企業向けの貿易障壁築けば築くほど高くなる態勢も見せている。
7月20日、現在世界で最も厳しい玩具安全技術法規と言われている「EU玩具安全新指令」が正式に実施された。この命令の実行は、中国の玩具企業の生存状況をさらに悪化させたに違いない。
新規作成により企業コストが増加
7月21日から深セン検査検疫部門によると、「EU玩具安全新指令」は国内玩具の機械的、物理的性能要求を高めただけでなく、化学的性能要求の厳格さはかつてないほどであり、同時により厳格な玩具合格評定プログラムも規定した。
2009年6月30日、欧州連合(EU)官報(OJEU)は、旧コマンドの要件を満たす製品が2011年7月20日までに販売できるようにする2年間の移行期間を設定した玩具安全の新コマンド「2009/48/EC」を掲載した。一方、化学要求条項に対する移行期間は4年であり、旧指令に合致する製品は2013年7月20日まで販売を続けることができる。
これについて、一部の業界関係者は、EUの玩具安全の新指令を輸出するためには、国内の玩具生産企業は新材料、新技術を採用しなければならないと同時に、より精密な検査機器設備を導入しなければならず、生産コストの大幅な増加につながると述べた。
深センには大きな玩具産業群があり、玩具輸出の比重は全国の約4割を占めている。EUは深セン玩具の最も主要な輸出市場であり、2010年の深セン玩具の欧州輸出額は2億7900万ドルに達した。新安全指令は深セン玩具業界に大きな圧力をもたらすに違いない。
深セン玩具業界協会の専門家は、新指令により深セン玩具製品の製造コストが3割以上大幅に増加すると予測している。コストの増加は多くの深セン企業を圧迫し、EU市場への輸出への自信は低下している。
輸出玩具の検査費用の上昇は、企業の現在の経営コストに一定の圧力を与え、EU市場での企業の占有率が低下することになる。また、安全指令の実施は輸出の敷居を高めたり、国内企業の製品輸出率を大幅に低下させたりして、国内中小企業の市場販売状況に大きな圧力をかけている。
業界はシャッフルに直面している
玩具企業のコストが増加しているほか、EUに国内輸出されている玩具がリコールされる市場リスクも増加している。
実際、中国の玩具輸出額は2008年9月以来、下落傾向にあり、その後の輸出状況は改善されたものの、金融危機前の水準に回復することはできなかった。近年、国内玩具企業のEU市場への輸出状況は大きな脅威にさらされている。
不完全な統計によると、現在EUのおもちゃの約80%が中国から輸入されている。新安全指令の施行日が近づくにつれ、今年6月以降、中国製玩具が米国やEUに頻繁にリコールされている。ブルガリア、オランダ、スロバキア、スペインも中国産のおもちゃの一部に対して販売禁止令を頻繁に出している。
原材料価格、人件費の上昇、人民元の切り上げの影響を受けて、沿海輸出玩具加工企業の利益は徐々に圧縮され、業界市場環境はさらに悪化している。EUの新しい玩具安全指令は、国内の玩具企業にとって、また大きな負担になるに違いない。
EUの玩具指令実施が中小企業に与える影響が大きい。「輸出が比較的大きい中小企業にとって、国内市場の激しい競争や輸出市場の高コスト投入は企業が直面する苦境であり、業界の大規模な調整を引き起こす可能性がある。
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